忍者ブログ
. . . . . . . . . . . . ぐだぐだ雑記兼備忘録です。
カレンダー
06 2025/07 08
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31
文責
written by 大鷲ケイタ
バーコード
忍者アナライズ
14
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


しかしハニー(埴輪)ではなくドグー(土偶)である。

くだらなくてすいません魔が差しました。
なんでだか実家に昔からハート形土偶があるんですよ(模造品です)。


続きからメルフォの返信ですー。


伊作は膝行して文次郎ににじり寄ると、呆然と頬を押さえている文次郎の手首をひょいと掴んで押し下げ、呆気にとられている三木ヱ門に向かって言った。
「ここのとこ、よーく見てごらん」
肉の薄い頬の真ん中を指差す。
「……何だか分かりませんが」
「もうちょっと近寄って」
「はあ」
言われるままに腰を上げて身を乗り出し、伊作が示している辺りに目を近付ける。招き寄せられた左吉も膝立ちになって三木ヱ門と顔を並べ、興味深そうにまじまじと覗き込む。
後輩ふたりに至近距離で横顔を見詰められてわずかに身を引いた文次郎の目が、ふらっと泳いだ。
「かさかさしてる?」
左吉が首を捻りつつ言う。
直射日光に当たり放題で鍛錬と称し年がら年中泥だらけになっている割には、そばかすも面皰も見当たらない、日焼けしているだけの割と滑らかそうな肌ではある。しかし、脂っ気がないぶん毛羽立っているようにも見える――、と言うより、
「……脱皮しかけてる?」
「俺はトカゲか!?」
左吉と反対側に首を傾けながらの三木ヱ門の呟きに文次郎が憤る。
その矛先は伊作に向いている。
うろこ状に剥がれ落ちつつある肌の薄皮をじっと観察しながら、伊作は思慮深そうな口振りで言う。
「実験がうまくいけば、表皮が一枚剥がれて明日の朝にはつるつるすべすべのゆで卵肌になってる」
年頃の娘じゃあるまいしそんなもん嬉しくねえって言うか人体実験か、と文次郎が噛み付きそうな顔をした。
「聞きたくねえが、うまくいかなかったら?」

「いいえ、滅多にありません。健康には気を付けていますから」
断固! という語調で左吉が否定する。
伊作は小さく何度か頷き、自分の鼻の付け根を指先で軽く叩いた。
「一年のしんべヱはアレルギー性鼻炎持ちだそうだね」
塵や埃が駄目なのか花粉症なのか分からないけど、あれはしんどそうだ、とわずかに眉を曇らせる。
「明らかに本人の体積以上の鼻水が出てますけど」
「人体の神秘だよね」
それで片付けていい話だろうか。
三木ヱ門と同じことを思ったのか物言いたげな表情をした文次郎へ、今度はくるりと顔を向けて、伊作は首を傾げる。
「顔、痒くない?」
「顔?」
「乙女子の化粧のあと、さ」
問われた文次郎がはたと頬に手を当てる。あの白塗りを落としてから、そう言えば頻繁に頬をこすったり叩いたりしている――と、三木ヱ門がその横顔を見上げて思い出していると、文次郎はまたくるくると手のひらでこすりながら「痒いと言うよりひりつく」と答えた。
「仙蔵が面白がって白粉を塗り込めやがったから、落とすのに力がいったせいだろ」
「糠袋じゃなくて洗顔料を使っただろ。キラキラした粒が混ざった白い粉状のやつ」
「ああ。お前が持って来た化粧落とし――」
言い掛けて、がくっと文次郎の顎が落ちた。
まさか、と呻く。
「――あれも何かの試薬だった、って話になるのか」
「薬じゃないんだけど、開発中の品ではある」

明けましておめでとうございます。
皆々様におかれましては晴れ晴れしい新年をお迎えでしょうか。
今年の当サイトの目標は「雁の翼に」を完結させることです これなんてデジャブ。


元日は天皇杯決勝の後半45分過ぎからテレビの前に立って腕を組んで「長い長いよ」とブツブツ言いながらうろうろうろうろしてました。ロスタイム5分は心臓に悪い。
マリノスがリーグ戦の雪辱を果たし終了の笛が鳴って表彰式まで見終えたあとその足で最寄りの元日営業スーパーに行って刺身舟盛り買ってきました。
実家の家族に「正月早々半壊してる人がいる」と言われました。いいんだ幸せだから。


閲覧者さまにとっても幸いの多い一年でありますように!
2014年も「ゆすら梅」をよろしくお願いいたします。

一度に大勢の人間に咳・くしゃみ・鼻水と頭重感――風邪のようで風邪ではない症状を起こさせた原因。
「お前はそれに心当たりがあるな」
切り口上に文次郎が言う。
「試薬を生き物に舐めさせるためにあちこちに撒いたと言ったが、その薬はひょっとして、ヒトの体には害になるものだったのか」
「僕がバイオハザードを起こしたみたいなこと言わないでくれよ」
ヒトには無害だよと、伊作はややむきになって主張した。
僕は保健委員長だ。体調を悪化させるような薬をわざと作ってばら撒いたりするもんか。
「……鎮痛膏改・二号は」
「わざとじゃないよ!」
それを使われた留三郎をして「生き地獄」と言わしめた試薬の名前を三木ヱ門がぼそっと口にすると、伊作は急いでそれを遮った。それが三木ヱ門の耳には、予想外の副作用だったし被害者はひとりだからノーカウント、と言ったように聞こえた。
食満先輩、浮かばれないなぁ。
「なら尋ねるが、保健委員長」
文次郎が指先でとんと床を叩いた。
「この"流行り風邪"の原因について、お前の知見はなんだ」
「はぐしゅん」
伊作が答える前に左吉がくしゃみをした。期せずして全員の注目を浴び、すみませんと湿った声で言いながら慌てて懐を探る。
が、鼻紙を取り出すのが一瞬間に合わず、鼻の下についっと水っぽいものが垂れた。
大急ぎでそれを拭って素知らぬ顔をするが、伊作が「詰まるといけないから、しっかり鼻をかんでおきなさい」と注意すると、左吉は顔を赤くして後ろを向いた。
ぴい、と妙に可愛らしい音が鳴る。
「……失礼しました。お続けください」
もう一度向き直った左吉の赤くなった鼻のあたりをつくづくと見て、伊作が尋ねた。
「左吉はよく鼻がぐずったりする?」

Copyright c 高札場 All Rights Reserved
PR
Powered by ニンジャブログ  Designed by ピンキー・ローン・ピッグ
忍者ブログ / [PR]