忍者ブログ
. . . . . . . . . . . . ぐだぐだ雑記兼備忘録です。
カレンダー
04 2025/05 06
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
文責
written by 大鷲ケイタ
バーコード
忍者アナライズ
05
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

「一緒に提出した領収書で、印を押した手書きのやつが幾つかあっただろ。流しの商人からちょっとだけ買い物をすると面倒臭がって領収書を出してくれない人もいるから、そういう場合も、確か手書きのを自分で発行していいんだったよね?」
「乱発しなければな」
外部から招聘した特別講師や客人に渡す"講演料""お車代"のような領収書が出ない支出に関しては、会計委員会の認証印が入った手書き領収書が特例で認められている。それの拡大解釈だが、会計委員長はぶっきらぼうに認めた。
「……で、そういう支払いの中に、山を抜けて来た商人じゃない人がたまたま摘んでいた薬草を譲ってもらった分も混ざってて。それがその、さっき話した試薬の原料にもなったから……"すずめの薬代"って言ってもいいだろ?」
「不破先輩が、先ほど」
しかめっ面をした文次郎が返事をする前に三木ヱ門が滑り込むと、伊作は思わずのようにぱっと体の前へお盆をかざした。
「図書委員会が反古紙で作った落とし紙を保健委員会が買った、と仰っていましたが、その購入費の名目はどれに当たりますか」
三木ヱ門がそれが雀用薬餌代の正体だと思っていた。
その質問に、伊作は困ったようにくるくると目を動かした。話したくない訳ではなく言って言えなくはないが言いづらい、そんな様子でしばらく迷っていたが、文次郎と目が合った途端にしゃきっと背中を伸ばした。
「それも、薬餌代に入れた」
「落とし紙と薬草ではだいぶ違います」
「……売り手が一緒なんだよ」
「図書委員会は薬草や油紙も売ったんですか?」
「と言うより、きり丸が、ね」


Copyright c 高札場 All Rights Reserved
PR
Powered by ニンジャブログ  Designed by ピンキー・ローン・ピッグ
忍者ブログ / [PR]