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. . . . . . . . . . . . ぐだぐだ雑記兼備忘録です。
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written by 大鷲ケイタ
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このうえ作法委員会の面々まで「首取り名簿」に載せる必要はないだろう――と、はっきり言えないのがもどかしい。
悲観主義をここでも発揮するならば、事情を知った仙蔵が連座の憂き目にあったとして、大人しく首を洗って座しているとはとても思えない。まかり間違っていよいよとなれば、富や権力やその他諸々の強大な力を向こうに回し、あらゆる手段を弄してひと合戦ぶち上げようと計略を巡らせるのが目に見えるようだ。
「あ、そう」
なんで? と聞き返しもせず、あっさりと喜八郎が頷いた。
「じゃあ、三木ヱ門がそう言ってたって立花先輩にお伝えしておく」
「待った! できれば情報源は秘匿してもらえないか」
生物委員会から手を引けとは如何なる意図のなからしむるところかと仙蔵にじっくり尋問されるのは、殺気全開で状況を聞き出しにかかって来た留三郎とは別方向で、怖い。
「注文が多いなぁ。それなら適当に理由を考えとくから、滝夜叉丸に内緒でちょっと宿題を手伝ってよ」
結構面倒臭い宿題だからやっつけるのが骨だし、他の組の生徒が手伝ったと知ったら滝夜叉丸が「い組の矜持」がどうこう言い出してうるさいから、と、くるくる小枝を回しながら喜八郎が言う。
「だから穴を掘っていないでさっさと宿題にかかれって言ったのに」
「喋っちゃおうかなー。喋っちゃうよー。いいのかなー」
「……このやろう」
お前の首を救ってやるためなのだぞと胸倉をつかんで振り回したい衝動をこらえ、人間の限界聴力ギリギリまで落とした声で三木ヱ門が呟くと、団蔵がびくっとした。

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