「夏の怪し」更新しました。
「百物語」(著・杉浦日向子)所収の「別れの知らせ」を翻案。作中の歌は閑吟集からの引用です。
きり丸や庄左ヱ門はよく赤ちゃんをおんぶしていますが、江戸初期くらいまでの庶民を描いた絵巻物には「赤ん坊を背負う子供」の図がほとんど無いんだそうです。子供が子守をする習慣が当時の日本になかったのか(ただし皆無でもない)、何かの理由でおんぶの図が絵画中から省かれたのか、理由はよく分からないらしい。
この時代の赤ちゃんは基本的に裸で育てられていたようなので、ちゃんと産着を着ている庄二郎や水蒸鬼はかなり大事にされていると言えそうです。まっパの赤ちゃんは見るに忍びないというビジュアル的な問題だと思うけども。