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. . . . . . . . . . . . ぐだぐだ雑記兼備忘録です。
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42巻P31
「ゆうべきたよばひどの あかいふんどしおとした おとしたやらわすれたやら またこようとおいたやら」


欄外注に出典が書いてないので詳細が分からない歌。
なのですが、上記とまったく同じ文句の歌を広島県北広島町の「壬生の花田植」で田植えの総指揮を執る三拝(サンバイ)さんと早乙女の掛け合いで歌っている、という記事を落乱と無関係な個人の方のブログで見かけて、どうにかして田植歌の歌詞を調べられんものかとうごうごしています。
動画サイトに上がってる祭りの動画を根気良く見ていけば確認できるかも。それとも花田植保存会とか観光協会に問い合わせればいいのか?

で、「よばひどの」を歌い込んだ囃子唄は中世のころ人気があったらしいので、その辺りのざっくりメモ。

閑吟集309番
「昨夜(よべ)の夜這ひ男 だいそれたもの(たそれたもれ) 御器籠にけつまづいつ(て) 太黒踏みのく 太黒踏みのく」

日本古典文学全集の解釈
「昨夜の夜這い男はけしからぬ奴だ。御器籠にけつまづいて、くるぶしを踏みつぶしたよ、くるぶしを踏みつぶしたよ」

・夜這い(よばひ) 「呼ぶ」に反復・継承の接尾語「ふ」がついた形。何度も呼び続ける意から求婚の意に転じ、女のもとに忍ぶのは夜なので、よばひ→呼ばひ→夜這ひと意識されるようになった。
・御器 蓋付きの漆塗りの椀。
・太黒(ふとぐろ/くろ) 足のくるぶし。また大黒天とも、僧の妻とする説もある(お寺のお嫁さんは現代でも「だいこくさん」と呼ぶ)。僧の妻=人妻の所に夜這いに来たってことですか。 

日本古典文学大系の解釈
「昨夜の夜這い男ときたら、とんでもない奴。椀籠にけつまづいて、よろけたとたん、またまた大黒様を踏みつぶした」

→そそっかしい夜這い男を歌う、酒盛りの騒ぎ歌。
・御器籠 食器類を入れておく籠。
・太黒 福神として人々に信仰された大黒様の像。

類歌:
「昨夜(ゆんべ)の夜這ひ殿は、そそくろしい夜這ひの、枕箱にけはなづいて、せんだん櫃(びつ)にややりこんだ、さいては、たまげたところ」(東石見田歌集)※これも田植歌。
「夜這いさんよゝ(夜這い~)、夕べの夜這いは仰山な、真実ほんまに仰山な、味噌桶に蹴つまづいて鉄漿壺へ飛び込んだ」(浮れ草・ばれ唄。小歌志彙集にも)


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